
ご自分の死よりも子供の招き(マルコによる福音書 10章)
「子供たちをわたしのところに来させなさい。妨げてはならない。神の国はこのような者たちのものである。」 (マルコによる福音書10章14節) 主イエスが子供たちを招く光景はほほえましく映りますが、これは決して当たり前の光景ではありません。主イエスはご自分の受難と復活を、すでに二度予告しており、このあとも予告をくりかえされます。今は、ご自分の死のことで胸が詰まってもおかしくないときです。そのようなときに、主イエスはご自分のことではなく、ご自分のもとに子供たちを招くことを大事にされたのです。 「子供」とは、単に年齢の小さな者や、純粋な性格、聞き分けの良さといったことを指すのではありません。もし、主イエスが言われる「子供」を純粋で聞き分けの良い者のように考えてしまうと、自分がどれほどかけ離れた存在かと落胆してしまいます。むしろ「子供」とは、ここで子供たちが主のもとへ行くことを妨げられたように、力なく倒れ伏した者を指します。神の国とは、主イエスに従うがゆえにこの世で苦しみを受ける者たちのために、用意されているのです。 ご自分の死が差し迫っていながらも、主イエスのまなざしは、ご自分のことより、主イエスに従う者へと注がれます。ご自分の残された時間を、「子供」のために用いられたのです。そのまなざしの中で、抱き上げられ、祝福されるとは、なんと幸いなことでしょう。 【祈り】…
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