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底なし沼からの叫び(詩編 69編)

神よ、わたしを救ってください。 大水が喉元に達しました。 わたしは深い沼にはまり込み 足がかりもありません。 大水の深い底にまで沈み 奔流がわたしを押し流します。 叫び続けて疲れ、喉は涸れ わたしの神を待ち望むあまり 目は衰えてしまいました。 (詩編69編2節~4節) 詩人は自分の人生を嘆きます。苦難を底なし沼に譬えて嘆きます。「大水、深い沼、大水の深い底、奔流」。詩人は、弱り果てている中から、救助を神に嘆願します。「深い沼」は「泥沼」を意味し、「滅びの穴」とも呼ばれます。もがけばもがくほど深みにはまり込んでゆく苦難、もはや生きては帰れない死の門から詩人は叫びます。「泥沼にはまり込んだままにならないように、わたしを助け出してください。わたしを憎む者から、大水の深い底から助け出してください。奔流がわたしを押し流すことのないように、深い沼がわたしをひと呑みにしないように、井戸がわたしの上に口を閉ざさないように」(15、16節)。それらに脅かされている詩人は、自分の孤独と絶望のリアリティを、井戸に突き落とされ、上からふたをされてしまいそうなイメージで嘆くのです。 しかし、詩人は神が必ず嘆願を聞いてくださり、祈りに答えてくださることを確信して、苦しみの中で視線を神に向けます。祈りの苦闘を通過した今、詩人は新しい信仰の次元に立って創造主なる神をほめたたえ、賛美と感謝をささげます。

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