
「殺すな」が機能しない人殺しの民(サムエル記下 4章)
「かつてサウルの死をわたしに告げた者は、自分では良い知らせをもたらしたつもりであった。」 (サムエル記下4章10節) アブネルの死がサウル王家側にもたらした影響は甚大で、傀儡の王イシュ・ボシェトは力を落とし、国全体がおびえました(1節)。国家がその機能を失うと、無政府状態という最悪の事態が起こります。まさに、その通り、名目上は、一国の主人とも言えるイシュ・ボシェトは、その配下によって、いとも簡単に暗殺されてしまいました(5~7節)。イシュ・ボシェトを手にかけたレカブとその兄弟バアナは、その首を持って急いでダビデのもとに駆けつけ、報告しました。厚顔にも彼らは、「主は、主君、王のために、サウルとその子孫に報復されました」、と自分たちの殺人をダビデに対する主なる神の報復である、とさえ言う始末でした(8節)。 ダビデは、以前、同じように、報酬目当てに偽ってサウルの死を告げたアマレク人を引き合いに出し(10節)、それ以上に卑劣な行為であることを明確にして(11節)、この二人を死刑に処しました。ダビデが王となる過程において、多くの血が流されました。神の民の中で「殺してはならない」という神の大切な戒めが、全く機能しなくなっていたからです。…
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